ライブハウスでライブをするようになると、自分のシンバルが欲しくなると思います。
ライブハウスに常設されているシンバルでは、あまりいい音では無かったりしますからね。
頻繁にライブをしない場合はそこまで気にならないかもしれませんが、シンバルも自分の色を出すための重要なアイテムです。
そこで今回は以下の流れで説明していきたいと思います。
- マイシンバルを買う重要性
- どのようなシンバルを選ぶか
- シンバルの厚み、仕上げと音の関係
- 定番モデル
- 購入時の注意点
- ライブハウスに持っていく時の注意点
目次
マイシンバルを買う重要性
マイシンバルがあると「気持ち」が変わる!
ドラムを演奏する上で、いい気持ちで演奏することは非常に大事なことです。
同じように演奏していても、気持ちが乗っていないと、出音やグルーヴ感が良くないということはよくあります。
そのため、シンバルの音が良くないことは「いい気持ちで演奏すること」を阻害する原因になってしまいます。
また、自分のメンタル的な問題だけではなく、ライブを見にきてくれているお客さんや、一緒に演奏しているバンドメンバーも、シンバルの音が悪いだけで全然良く聞こえないということは多々あります。
マイシンバルは、練習や曲作りの際にも役立つ
今まで述べてきたように、シンバルをいい音で演奏するということはドラミングにおいて非常に重要なことです。
ライブハウスの機材に左右されずに安定したいのであれば、自分のシンバルを購入を検討しましょう。
また、ライブで使うのももちろんですが、練習や曲作りにおいても自分のシンバルを使うことで、シンバルの音にもっと興味がわくようになります。
僕自身、マイシンバルを持っていることで「曲のイメージが膨らみやすい」という経験をなんどもしてきました。
スネアやペダルにも言えることですが、自分の機材があることは、レンタルするのに比べていい音で演奏する近道になります。
どのようなシンバルを選ぶべきか?
キャストシンバルとシートシンバル
実際にシンバルを購入する際に、どんなシンバルを選ぶかということですが…。
「とりあえずいい音がするシンバルが欲しい!」という人は、キャストのシンバルを購入することをおススメします。
シンバルは大きく分けると、
- キャストシンバル
- シートシンバル
に分けられます。
キャストシンバルは、シンバル1枚分の合金を独自に鋳造し、整形して作られるシンバルです。
キャストシンバルをおすすめする理由
キャストシンバルは倍音が多く、豊かな音で、シートシンバルは明るく、硬めの音です。
大抵のメーカーの場合、安価なモデルはシートシンバル、定番モデルや上位モデルはキャストシンバルのことが多いです。
ただし、Paisteは定番モデルや上位モデルにもシートシンバルを使っています。
もちろん、人それぞれ好みはあるとは思いますが、良いシンバルの音は耳に心地よい、豊かで柔らかいもの音だと思います。
なので「まだあまりどういう音がいい音なのかわからない」という方は、まずキャストシンバルの中から探してみることをオススメします。
シンバルの厚み、仕上げと音の関係
ハンマリング シンバル
表面をよく見ると、無数のデコボコがあると思いますが、これはハンマリングという工程を経ているからなのです。
ハンマリングとは、その名のとおり、シンバルをハンマーで叩き、整形していく工程です。
ハンマリングにも種類があり、
- 機械で行うマシンハンマー
- 職人が手で行うハンドハンマー
があります。
このハンマリングはシンバルの音を決める上で非常に重要な工程で、好みが別れます。
フィニッシュ
シンバルの中には、普通のものよりもキラキラ光っているのものあり、それをブリリアントフィニッシュといいます。
一般的にはノーマルフィニッシュよりも、ブリリアントフィニッシュの方が高域が抑えられた丸みのある音になります。
シンバルの厚み
シンバルは同じモデルでも厚みが何種類かあることが多いです。
一般的には、
thin < medium thin < medium < medium heavy < heavy
の順に厚みが増していきます。
しかし、メーカーやモデルによって少し違う名前になったり、上記よりもっと細かく厚みの種類分けがある場合があります。
- heavyと同じような厚みでrockという名前が付いているもの
- thinと同じような厚みでlightという名前が付いているもの
シンバルの厚みも音に大きく影響しますので、こちらも考慮しておきたいポイントです。
定番モデル のシンバル
Zildjian(ジルジャン)
A zildjan
ド定番モデルで、これを叩いたことがないドラマーはきっといないであろうというぐらいの定番モデルです。
明るく、ストレートな音色で、ポップスなどに良く合います。
K zildjan
Aジルジャンと双璧をなす、ジルジャンの定番モデルです。
Aジルジャンと比較すると暗めで、落ち着いた音色です。R&Bやヒップホップなどブラックミュージックに合います。
SABIAN (セイビアン)
日本ではAジルジャンと同じぐらいポピュラーで、大抵の練習スタジオには置いてあるのではないかというモデルです。
Aジルジャンと比べると少し暗めの音色ですが、アタック感がしっかりしており、ROCKに良く合います。
Paiste(パイステ)/ 2002
は今回紹介する中では唯一のシートシンバルです。
クリアで、レスポンスの早い音色です。爽やかなPOPSなどに合います。
Meinl (マイネル)/ Byzance
は少し暗めで、パワフルな音です。
ヘヴィーなROCKに合います 。
Istanbul(イスタンブール) / traditional
ダークで温かみのある音です。JAZZに合います。
シンバル購入時の注意点
自分が普段使っているスティックを持っていくこと
シンバルの音はスティックによって音が変わります。
普段自分が使っているスティックを使わないと、そのシンバルを適切に評価することが難しいはずです。
シンバルにも個体差があることを忘れないこと
物にもよりますが、同じモデルの同じ厚みのものでも、多くの場合個体差があります。
実際演奏してみると、全く同じモデルなのに音が違うと感じることがあります。
ライブハウスにシンバルを持ち込む時の注意点
セッティング図を作成しておく
どのシンバルを持ち込むかを記載した上で、スタッフさんに持ち込む旨を伝える。
これだけで十分です。
しかし、シンバルを持ち込むということは、ライブハウスのスタッフにとっては少し手間が増えることになります。
なので、シンバルを持ち込む時はスタッフさんに対する感謝の気持ちを忘れずに対応したほうがいいと思います。
シンバルを沢山持っていく場合は、スタンドの確認も忘れずに!
常設されているシンバルスタンドよりも多くのスタンドを使う場合もあるでしょう。
そういった場合は、ライブハウスで借りることも可能です。
ですが、ライブハウスに行く前に予備のシンバルスタンドがあるか確認しておいた方がいいと思います。
マイシンバルがあると、ドラムがもっと好きになる!
「自分で機材を購入する」瞬間は、何度経験しても嬉しいものです。
僕は、高校生の時にバイト代をためて初めてシンバルを購入したのですが、あまり良いものではありませんでした。
しかし、今でも捨てずに取ってあります。
たまにバックから取り出して、当時の思い出を振り返ってみたり…。
マイシンバルを購入する時は「ドラムが下手なのに買っていいのかな?」なんて思っていましたが、あの時購入しておいて本当によかったなと今では思っています。